はじめに
ロードバイクで速く、遠く、長く走るために、ケイデンスやスピード、W(ワット)などの色々な指標を聞いたことがあると思います。ところが、この指標がそれどれどういう関係になっているのわからずにいる人も多いと思います。そこで、このページではロードバイクのケイデンスやスピード、W(ワット)の関係を理解できるように説明したいと思います。
きっと効率的なライドにお手伝いできるかもしれません。
速度とケイデンスの関係
自電車が進む速度は後輪のタイヤの外周の速度と同じです。これがずれていると滑っていることになります。(厳密にはわずかに滑っていますが・・・ここでは無視します)
タイヤ外周の速度=タイヤの外周×後輪の回転速度できまります
タイヤの外周は直径×πで求まります。
後輪の回転速度=ケイデンス×ギア比です。ギア比は、チェーンリングの歯数÷スプロケットの歯数です。
まとめると、速度=ケイデンス×(スプロケットの歯数÷チェーンリングの歯数)×(直径×π)でも求まります。
つまり、ロードバイクのスピードはギア比とケイデンスで決まるということです。よくよく考えるとそらそうかとなりますね。ただ、間隔的には強く踏み込むとスピード上がるじゃんと思う方もいるかと思いますが、これは強く踏むことで回転数を上げているだけなんです。
W(ワット)の正体と決め方
W(ワット)について、自転車ではW(ワット)で管理することが早く遠くに行くためのコツです。私は最初は疑問に思っていました。速度で管理したらいいじゃんと。
平坦・無風の理想的な環境であれば、速度管理でも問題無いと思います。しかし、ホビーライダーにそんな道はありません。
登りや向かい風でも速度を一定に管理しようすると、当然ペダルを踏む力が増えWが増えます。つまり、疲れます。
Wとそれを維持できる時間は、反比例のような関係にります。簡単に説明すると高いW(思いっきり漕ぐと)だと一瞬で、低いWだと長く持ちます。なので、登りや向かい風でも速度で管理しようとすると、気が付けばバテたり足にきてしまってます。
W(ワット)の式
W=J(ジュール)/s=N・m/s=Fpedal×Lcrank×Cadenceとなります。つまりWは、ペダルを踏む力×クランク長×ケイデンスとなります。
次にペダルを踏む力について考えます。
ペダルを踏む力は、坂の勾配、空気抵抗、加速による慣性力、転がり抵抗などにより変わります。それぞれの関係を計算します。
坂の勾配による力
空気抵抗による力
体重・ロードバイクの加速と慣性力※
タイヤの慣性モーメント
後日・・・アップデートします
タイヤの転がり抵抗力
チェーンなどのロスによる力
後日・・・アップデートします。
スピードとケイデンスの目安
同じ速度でも、重たいギアでゆっくり回す、軽いギアで早く回すだと疲労する場所が変わります。
重たいギアだと、足の筋疲労→回復が遅くその日に回復しきりません。足が重くなっていきます。ロングライドだと終盤に足が吊ったり、力が入らなくなり漕げなくなります。
軽いギアだと、心肺に負担→回復はしますが、疲れて心拍数が上がり息が上がりますので、継続し続けるには難しいので、休憩が必要になります。早すぎると息が苦しくなって維持できません。
一般に、ホビーライダーでロングライドをするのであれば、ケイデンス85ぐらい心肺機能の効率が最もよく疲れにくいですが、足の筋疲労を考えてケイデンス90ぐらいで回すのが良いです。息が上がり疲れますが、終盤や登りで漕げなくなるより良いと思います。まずは、それで150Wぐらいを目安にされるのが良いかと思います。
パワーウェイトレシオ
Wについて話してきましたが、そうなるとこう思うはずです。体重重たい人の方が力があるのでWが出るはず。だから、速いのでは?
実はFTP(Functional Threshold Power)値というのがあります。
というのは、体重が軽かった同じWでも速く進みます。重ければ遅くなります。というようにW÷体重であらわそうとしたものがFTPです。
ただそうなると、いつのWが良いのか?となると思います。瞬間的に1000W出たから、1000W÷60kgでFTP値は16.7ある!なんてことになってしまいます。FTP値測定方法は簡単に言うと、20分間の全力のFTPライドに切り替える。 そしてこの全力時のパワーの平均計測値の95%がFTP値となっています。これがおおよそ1時間の全力ライドのW÷体重の値に相当するらしいです。FTP値が3.0以上あれば、かなり頑張っている方です。筆者は2.5でした(笑)
効率的なのは、W×維持できる時間の面積が最も大きいとき、Wを一定に保つように走るのが最も長く・早く走れますので、コースとその目標時間を考えてその日のWの最適値で走り続けるのが良いでしょう。 ホビーライダーの場合、平坦で25~30km/hぐらいで走りたいとなると200Wぐらいが目安になると思います。ケイデンス90、200Wになるように、ギア比を変えていくのが最も速く、遠く、長く走ることにつながると思います。
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